受精から着床

Processed with VSCO with hb2 preset

射精~受精

1回の射精で排出される精子は、2億から3億とされており、膣内に射精された精子は子宮口から子宮頚管を通って子宮腔、さらに卵管の中を進んでいきます。しかし、女性の身体の中は精子にとって良い環境ではありません。子宮頚管や子宮内部や卵管、と精子は様々なところで選別されていきます。そして、卵子との受精の場である卵管膨大部にまで辿り着ける精子は100個以下にまで激減します。

卵子は排卵されてから8時間程度しか受精できないため、受精するにはタイミングが重要となってきます。

精子は子宮内を移動している間に受精能を身につけ、卵子を覆う透明帯と呼ばれる膜に入り込んでいきます。たったひとつの精子が透明帯を通過して卵子の中に入ると、途端に透明帯が他の精子が入り込めないようにブロックをかけます。

卵子の中に入った精子は卵活性化物質を出して卵子の減数分裂を促し、卵子の核と精子の核が融合してひとつの受精卵となります。



受精~着床

卵は卵管膨大部で精子と受精後、卵管の中で細胞分裂を繰り返しながら卵管を通り、5日程で子宮まで移動していきます。

受精後5、6日目の受精卵は胚盤胞と呼ばれる状態になります。着床までもう一息ですが、前述のとおり胚盤胞の周りには透明帯があるため、このままでは着床できません。ですので、ここで胚盤胞は収縮と拡張を繰り返しながら大きくなり、透明帯から脱出します(ハッチング)。同時に子宮は卵胞から分泌されるホルモンにより、内膜を10ミリ前後まで分厚くして受精卵を育てるベッドを作ります。

胚盤胞は赤ちゃんになる内細胞塊と、胎盤になる栄養外胚葉という2種類の細胞塊から形成されています。そしてその内細胞塊から子宮に接着し、着床します。



月経からみた受精卵の発育と着床

月経14日目排卵
月経14~15日目卵管膨大部にて受精
月経17~18日目分裂しながら桑実胚となり、子宮内に到達
月経18~19日目胚盤胞と呼ばれる状態になる
月経19~20日目透明帯からハッチング
月経20日目胚盤胞は子宮内膜に接着し、被膜上皮、間質に侵入
月経25~26日目侵入部分に母親の血液が流れ始め、胚と母体との血流関係が発生
月経26~27日目被膜上皮の修復が完了



Copied title and URL